食事時に読まないでください “便器ブラシでコップ洗い”だけじゃない「中国」の恐るべき民度

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ポイ捨て注意でリンチ

 食のいい加減さは衛生面だけに限らず、約10年、中国に滞在している邦人ビジネスマンはこう証言する。

「食品を配達してもらうと、完全にパッケージされていないものは届く前に『間引き』されていることがよくある。例えばイチゴは、パックの包装を少しずらせば中のイチゴを抜き取れますよね。だから配達員が食べてしまい、届けられた時には数が減っている。弁当のおかずが少なくなっていることも珍しくない」

 この「間引き文化」は陸の上だけでなく、なんと空でも蔓延(はびこ)っていて、

「中国の航空会社のキャビンアテンダントが、機内食を並べて少しずつツマミ食いするシーンがネット上で流れて騒ぎになったこともあります。航空会社側は配膳前のものではないと否定していましたが、綺麗な状態の食事だったので……。仮に配膳前のものでなかったとしても、『余りもの』を食べたことになり、いずれにしても問題でしょう」(同)

 2009年から上海に6年間滞在し、中国事情に詳しいジャーナリストの西谷格(ただす)氏もこう振り返る。

「寿司屋の従業員が、まな板などを拭くための布巾で作業台の脚まで拭いているのを見て、雑巾と布巾の区別をしないのかとカルチャーショックを受けました」

 食の「入」がこの有り様なら、「出」についても想像がつこうというもの。トイレの環境も著しく悪い。

「地方に行けば家にトイレはなく、地域共有の公衆トイレに行って用を足す。そこは汲み取り式で扉もなく、溝に糞尿がてんこ盛り。とても使う気にはなれません。都市部でも、よほどの高級百貨店でもなければ、まずトイレットペーパーは置いていない。置くとみんな持ち帰ってしまうからです」(前出の邦人研究者)

 さらに、トイレ環境云々以前に、「排泄法」にも問題は散見され、

「観光地の湖の優雅な遊覧船に乗っていると、親がもよおした子どもに、船の中のゴミ箱へ堂々と小便をさせていた。『うちの子がしたくなっちゃったんだから何か文句ある?』と言わんばかりに、全く悪びれるところがありませんでした」(前出のビジネスマン)

 そういえば一昨年、上海にオープンしたばかりのディズニーランドでも、従業員が子どもに植え込みで小便をさせていた様子を本誌(「週刊新潮」)でレポートしたことがある。清潔感が命の「夢の国」でも、中国人にかかれば至る所が便所と化す……。彼らの基準ではそれこそが「便利」ということなのだろうか。

 しかも、現在、大連にいる邦人ビジネスマンが付け足すには、

「地下鉄で、親が子どもに便をさせている動画もアップされています。彼らには『躾(しつけ)』という概念、習慣がないんでしょう」

 とどのつまり、中国ではマナーを守る意識が皆無に近い、いやマナー自体がないに等しいと言えそうで、前出の西谷氏がこう続ける。

「ポイ捨ては当然のように行われていて、こんなニュースがあったのを記憶しています。工事現場でポイ捨てを警備員に注意された女性が、鉄パイプやハンマーを持った同郷の男性50人を引き連れ、その警備員をリンチしたというものです。日本人の常識で考えれば、ポイ捨てを注意されてここまで逆上しませんよね。その女性の中には、ポイ捨てして何が悪いのかという意識があったんでしょうね」

 こんな理不尽が罷(まか)り通る国が超大国とは悪い冗談と言うしかあるまい。

「ビーチもスイカやライチの皮、カップラーメンの容器などのゴミで埋め尽くされていて、日本人なら『ウッ』と吐き気をもよおしてしまいそうですが、彼らは平気で楽しんでいました」(同)

 そして、こんな「食住近接」話もある。

「上海で50代の女性とルームシェアしていたことがあるんですが、彼女が共用のシャワールームで鶏を屠畜し、風呂場中に鶏の血が飛び散っていました。また、やはり共用の台所に野菜クズが散らかっていて、まな板の上にゴキブリを見つけたんですが、家主は『気にしないで』と言いながら素手で追い払っていました。これが『日常』なんでしょう」(同)

(下)へつづく

週刊新潮 2018年2月8日号掲載

特集「5つ星ホテルでも便器ブラシでコップ洗い! IT超大国『中国』の恐るべき民度」より

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