石原さとみ「アンナチュラル」の「科捜研の女」化が気になる……冬ドラマ8作品採点

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「海月姫」(フジテレビ系)月曜・夜9時

 クラゲ好きでオタクの世界に籠もっていた芳根京子が、イケメンと出会って新たな自分を見つけて……という「電車男」(フジテレビ系)の“男女とりかえばや版”みたいな話。

 原作は同名マンガで、10年にはアニメ化され、14年には能年玲奈(現のん/24)主演で映画化も済んでいて、どれもそれなり以上に面白い。だからドラマ版も造りはそれなりに練れているのに、週刊新潮でも報じられていた通り、“他の企画がポシャったので慌てて挿し換えました”感がありあり。

 視聴率が月9史上ワースト2位というコケ方は、もったいない。

「もみ消して冬~我が家の問題なかったことに~」(日本テレビ系)土曜・夜10時

 Hey! Say! JUMPの山田涼介(24)主演のいわゆる“ジャニドラ”ですが、観て驚いたのは、ドラマの枠組みが17年4月クールの月9「探偵貴族」(フジテレビ系)を髣髴させること。こちらの主演は大根の相葉雅紀(35)でしたが、“富裕なエリートが謎を解決するミステリ系コメディ”を同じジャニーズもので焼き直すには、時期が早過ぎませんか? しかも失敗した月9を縮小再生産してどうする。

 山田の場合、キムタクがキムタク役をやる、山ピー(山下智久/32)が山ピー役をやるというレベルまでに、「山田涼介役」のキャラ、イメージは、まだ立っていないので、観ている側として、どう観ていいのかわからないという問題もあります。脇の芝居は、波瑠(26)が波瑠役やってます、(小澤)征悦(43)が征悦役やってます、(中村)梅雀(62)が梅雀役やってますという具合で、盤石とは言わないまでも安定しているだけに、山田の不安定が目立つんですね。

ジャニーズ全滅?

 ……と見てくると、今期も目立つのはジャニーズ俳優の主演作。とかく演技に難があると言われながらも「ロングバケーション」(キムタク/フジテレビ系)や「タイガー&ドラゴン」(長瀬智也&岡田准一/TBS系)といった名作が生まれることはあると林操氏は指摘しつつも、今年1月期には「必見!」とまで薦められるような連ドラは見当たらないと残念がる。

 実り少ない冬ドラマ、あと2カ月、自分なりの楽しみ方を見つけるしかないか。

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週刊新潮WEB取材班

2018年2月10日掲載

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