10万円が1兆3757億円に… 過熱する仮想通貨ブーム、その問題点
マウントゴックスと同じ轍
まさしく、マネー革命と言っていい状況だが、その一翼を担ってきたのが、コインチェックを率いる弱冠27歳の和田晃一良(こういちろう)社長である。
一体、どのような人物なのか。
出身は、埼玉県入間市。実家は、生花店を営んでいるという。地元の高校を卒業後、AO入試を経て、東京工業大学の経営システム工学科に入学した。
全国紙の経済部デスクによれば、
「和田さんは大学在学中に、人生のストーリー投稿サイト“STORYS.JP”を開発しました。そこで、“ビリギャル”などの人気コンテンツを手掛けた。そのうちの10作品が書籍化され、トータル120万部以上も売り上げました。さらに今度は、知人の誘いでコインチェックの前身であるレジュプレスという会社の創業に関わり、大学を中退したのです」
そして、仮想通貨取引所へと業態転換を図るきっかけとなったのは、「マウントゴックス」の破綻だったという。
「14年2月、マウントゴックスは、470億円相当のビットコインを消失させました。しかも、マルク・カルプレス社長が業務上横領などで逮捕され、仮想通貨のイメージは地に落ちた。その結果、大手企業は参入に躊躇するようになりました。それをチャンスと見た和田さんは、マウントゴックス破綻から半年後にコインチェックを始めるのです」(同)
しかし、皮肉なことにマウントゴックスと同じ轍を踏むことになったわけだ。
つまり、セキュリティー面での規制や法整備などは一歩も進んでいなかったことになる。その一方で、仮想通貨への参加者は、14年は1万人ほどだったが、300万人へと急増した。
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