580億円流出コインチェック「27歳社長」の現預金460億円 取引所はどれだけ儲かるのか

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 不正アクセスによって約580億円分の仮想通貨が盗まれたのに、なぜかコインチェック(渋谷区)は安泰だという。実は、弱冠27歳の社長に率いられ、返金額に相当する460億円以上の現金を貯め込んでいたのである。一体、仮想通貨を扱うとどれほど儲かるのか。

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 仮想通貨が登場した当初は、FX(外国為替証拠金取引)などを行っていたプロの個人投資家が参入するケースが目立った。ところが、いまでは一攫千金を夢見る素人が足を突っ込んでいるのである。

 昨年9月に、30万円分のビットコインを購入したという24歳の男性に聞くと、

「そのころ、1BTC(ビットコインの数量単位)が50万円くらいで、僕は0・6BTCを買いました。直後、中国政府が新規仮想通貨の公開を禁じたチャイナショックで、1BTCが35万円まで下落した。正直焦りましたが、そのまま持ち続けたら、1BTCが200万円超に。僕の持っていた分は120万円になった。そこで、日本円に換え、4カ月で90万円を儲けることができました」

 さらに、昨年の暮れにコインチェックで20万円分のネムを買った27歳の男性は、

「1XEM(ネムの数量単位)が200円という高値のときに1000枚取得しました。ところが、不正流出の騒動で88円に下落した。いまでは100円台に回復しているものの、コインチェックから返金されるのは底値の88円で計算された額。要は、20万円が8万8000円になってしまいました」

 とはいえ、仮想通貨で損をするのは、現状では稀ではないのか。これまでの値上がり率を見れば、取引期間が長ければ長いほどぼろ儲けをしているはずなのだ。

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