TBS「公開大捜査」記憶喪失男性は誰なのか? 激似の「失踪男児」父親が激白

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「拉致の可能性が否定できない」との指摘も

 次は「三重県四日市市のコンビニオーナー」からの情報が紹介された。「今から7、8年前にアルバイトで働いた男性に似ている」と指摘。アナウンサーがアルバイト男性のフルネームを読みあげた。その名前が、平仮名や片仮名で、字幕で示されることはなかった。この記事ではフルネームは記載せず、イニシャルの「K・H」さんとしておく。

 番組では和田さんに、四日市市の記憶について尋ねたが、「便利屋(の仕事)として行っただけです」、「(コンビニで働いた覚えは)ないですね」と答えた。

 そして番組は、第3の情報を示す。アナウンサーが以下のように説明した。

「先ほどから、いくつも、いくつも、情報を寄せられていることがありまして、実は今から29年ほど前に、4歳の少年が行方不明になった四国での事案があります。警察もその情報を公開しているものがあるんですね。その少年の名前は松岡伸矢くん」

 そして出演者をパソコンのディスプレイの前に立たせ、徳島県警が公表している少年の写真を見せた。カメラはディスプレイを背後から撮影したため、テレビ画面に松岡伸矢さんの写真は映らなかった。

 ここで松岡伸矢さんの事件について、説明をしておく。事件は、1989年3月、徳島県貞光町(現つるぎ町)で発生した。父・正伸さんと伸矢さんを含む一家5人は、身内の葬式のため、町内の親戚宅に宿泊。7日の午前8時ごろ朝の散歩に出かけて戻り、玄関先で僅か約40秒しか目を離さなかったにもかかわらず、伸矢さん(当時4歳)の姿が忽然と消えていた。

 徳島県警や地元消防団が付近を捜索したが伸矢さんを発見できず、以後、行方不明のままになっている。05年には北朝鮮の拉致問題に取り組む「特定失踪者問題研究会」が「拉致された可能性を否定できない」とも指摘している。

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