涌井秀章「メジャー移籍失敗」でロッテに戻るが、日本でも崖っぷちな現実

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もう特別扱いは終了

 伊東前監督は少なくとも涌井に関しては、完全な放任を貫いた。この関係者によると、そのためにあ然とする光景を見たこともあったという。

「ある年のキャンプで全員がストレッチに励む中、涌井だけは何もせず、スマホをいじっていたんです。伊東監督も絶対に視界で捉えている距離でした。こんな具合ですから、シーズンを通して調整も何もかも涌井に任せていましたよ。これほど好き勝手させるのかと驚いたものですが、さすがに井口資仁新監督(43)だと、あそこまでの自由は与えないでしょう。むしろ他のピッチャーと区別せず、平等に扱うに違いありません。それが涌井のメンタルにどのような影響を与えるか、こればかりは蓋を開けてみないと分からないことになりそうです」(同・球団関係者)

 関係者の明かす内部情報から見えてくるのは、涌井を「チームの柱」として特別扱いするつもりはないという方針転換だ。

 09年度沢村賞にふさわしい本格派のピッチャーであることは衆目の一致するところだが、年齢的にはいよいよ下り坂に入っていく。剛腕は確実に衰えている。それをベテランらしい技術と駆け引きで補えるかどうかが焦点だろう。

 しかし昨季、ピッチング新機軸の片鱗すら垣間見えなかったのは紛れもない事実。西武時代の苦労も重圧に弱いことを物語る。確かに今年の涌井は、いきなり相当な崖っぷちに立たされているようだ。

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週刊新潮WEB取材班

2018年2月4日掲載

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