涌井秀章「メジャー移籍失敗」でロッテに戻るが、日本でも崖っぷちな現実

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赤字球団が涌井に隠す“本音”

 大リーグを断念し、涌井秀章(31)がロッテに帰る。1月30日に球団が発表した。2月1日から石垣島のキャンプに参加する予定だというが、なかなか厳しい現実が待ち構えているようだ。

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「現役時代からお世話になった井口監督を胴上げするために投げたいという気持ちが強くなりました」

 ベテラン右腕らしい、力強いコメントも伝えられた。ロッテファンにとっても“才能流出”の防止は喜ばしいだろう。悪夢だった昨季のリベンジを果たすため、涌井を筆頭にチーム一丸となってキャンプイン――。こんな具合にまとめられるのなら、そう書くにやぶさかではない。

 しかし実のところ、現状はどんな具合なのだろうか。さる球団関係者は「涌井は崖っぷちに立たされていますし、今季は茨の道ですよ」と表情を曇らせる。

「大リーグに対するFA行使ですが、アメリカ側は『Wakui? Who?』というリアクションだったそうです。パリーグ断トツ最下位のチームで5勝11敗なのですから当然でしょう。それは最初から分かっていたことです。すごすごと帰ってくるのをロッテ側は予測していました。すぐに契約して石垣島のキャンプに向かわせましたが、普通ならフロントが強く涌井に期待している証左だと思うでしょう。でも、実情は異なるのです」(球団関係者)

 ポイントは2つだ。1つは球団の「赤字削減策」が徹底されるという動きと、もう1つは17年に最大の理解者にして庇護者だった伊東勤監督(55)が退任したことだ。順番に見ていこう。

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