茂木大臣の「公選法違反」をおさらい 衆議院手帖を無償提供、香典を配布
「黒を白と…」
この事実を突きつけると、茂木氏ご本人は当初、
「党員だとか後援会や支部の役員に対して政治活動で手帖を配ることは公選法上、一般論として問題ない」
と、自信の塊のように強調したものの、後援会費を支払っていない人達にも配っていることを告げると、
「あのー、それはないと思います。それは。ありません。ありません」
配布リストの存在をぶつけても、
「はい? なんですか? まあそれは、その……わかりませんけれど」
こう言い募った割には、その後にしれっと無償配布を認めている。そもそも、
「(手帖の配布数が)前年と今年が同数か、もしくは今年の方が少ない場合は、茂木に“仕事してないんじゃないの?”って感じで叱責されるんです」(前出の事務所関係者)
と言うのだから、紛れもなく、茂木事務所内の年中行事として存在してきたのである。
挙句、手帖の用途について、
「党は常に党勢拡大・政策広報を目指し活動をしており、党員のみならず党員以外の方にも政策の理解や支援拡大の政党活動を行っているところです」
とまで弁明してきたのだった。とはいえ上脇教授によると、
「茂木大臣の回答は、破綻しています。手帖は自民党が発行しているパンフレットなどではないんです。『党勢拡大・政策広報』のために手帖を配布しているというのならば、そこに党の政策などが記されているべきなのに、そうした記述は手帖には一言もありません。黒を白と言い含めるために、嘘の説明をしていると言わざるをえません」
語るに落ちるとはこのことである。
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