茂木大臣、有権者に線香配布の公選法違反 過去には議員辞職の例も

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「はい。覚えています」

 当事者にとっては鼻をつまみたくなる同様のケースが、茂木氏の選挙区である栃木5区で展開されてきた。7月8月の風物詩とも思われるこの一件を、さる茂木事務所関係者が証言する。

「お線香の値段は1000円とか高ければ1500円まで。購入先は、普段からお世話になっている選挙区内の葬儀屋さんで、宛名は事務所で領収書をもらうようです。これを本人が直接渡しに行く場合と秘書が配るケースとがあり、前者は規模の小さくない企業の社長とか日頃から大きなサポートを受けている方や、そのご両親が亡くなった時に限って。後者は、それ以外の親しい人になりますね」

 本人が出張る場合は「代議士対応」、秘書が回る際は「秘書対応」と事務所内では色分けしているという。

「代議士対応だと、茂木とドライバー役の秘書がワンセット。お線香はトランクの中に、A4程度の大きさの紙袋に小分けして入れておきます。茂木がクルマを降りている間に、秘書はトランクからお線香1セットを取り出し、後部座席に置いておく。その繰り返しですね。当初、『秘書対応』に指定された対象でも、“ここはオレが行く”と訪問前の打ち合わせで覆ることもままあるんです」(同)

 では実際のところ、どうなのか。茂木王国に分け入ってみたところ、

記者 茂木さんの秘書が、新盆の時にお線香を持ってきた?

有権者 はい。はい。覚えています。

記者 どんな感じのものですか?

有権者 うーん、普通だったと思いますけど。特別なものではなかったですね。

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