「野田聖子」総裁選なら「菅」応援で「石破茂」潰し

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「最近はちゃん付けで呼んでくれる人も減って……」

 1月16日、ホテルニューオータニで開かれた講演でそう語った“聖子ちゃん”こと野田聖子総務相(57)は意気揚々だった。

「自分が総理になったらと思い、毎年組閣名簿を作ってきました。去年のを見たら笑っちゃうんですけど、ヒューマンウォッチして、今年も作ります」

 と、総理への意欲を隠さなかった。政治部デスクが解説する。

「この日の講演で注目されたのは、石破茂さんが出馬した場合、“反安倍”で候補を一本化するか、という点でした。その質問に対し“そうはなりません”と答えた。石破と野田の双方が立候補することになりそうです」

 となれば、俄然注目されるのは、野田氏に推薦人が集まるかどうか。3年前の前回総裁選では、20人に及ばなかったが……。

「野田さんが足掛かりとするのは、浜田靖一元衆院予算委員長がトップの“無派閥有志の会”。梶山弘志地方創生相や小此木八郎国家公安委員長も所属していますが、10人にも満たないので、前回支持してくれた議員らも一本釣りしていく。とはいえ、20人集まるかはまだ不透明です」(同)

 そこで思わぬ援軍が現れるのでは、と囁かれている。

 官邸筋の話。

「菅官房長官が“前は俺が出るなと言ったんだよ。でも今回は出られるよ”と意味深に話しており、推薦人を貸し出す意思を見せているのです。野田さんが出れば、反安倍票が石破さんと分散し、安倍総理に有利になりますからね。菅さんは小此木さんや梶山さんと親しいですし、韋駄天の会と呼ばれる議員の勉強会も主宰している。集めようと思えば、すぐ集まりますよ」

 もっとも、あからさまに貸すわけではなく、

「安倍1強だけに、野田さんから推薦人のオファーを受けた議員は官邸にお伺いを立てる。そこでゴーサインを出すというわけ」(同)

 官邸に踊らされれば、“聖子の乱”には程遠い。

週刊新潮 2018年2月1日号掲載

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