お笑いコンビ「次長課長」に囁かれる不仲説 “不祥事とコンビ解散”を考える

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環境が悪い? 叱る人がいない?

 吉本興業の芸人に不祥事が多いことに関しては、同社所属の芸人も感じているようで自説を述べている。

 17年7月に放送された「にけつッ!!」(日本テレビ系)で、千原ジュニア(43)とケンドーコバヤシ(45)は、東京・吉本の事務所が新宿・歌舞伎町の目の前にあることに言及。「環境が悪い」と言うわけである。

 同年5月には深夜ラジオ「ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン」(ニッポン放送)にて、岡村隆史(47)はこう言っている。

「突き詰めたら、(島田)紳助さん(61)が辞めはったんが、引退しはったこと自体が、もしかしたら荒れてるんちゃうかなって思ってるんですよ。怒る時に怒れる人が最近いなくなっている……」

 前出の吉川氏もこれに同感だ。

「紳助がどこまでその役割を担っていたかは知りませんよ。でも、特に東京には、その役割を果たす人がいなくなっていると思います。大阪はまだ、礼儀や態度にうるさいオール巨人師匠(66)、中田カウス師匠(68)がいますからね。これは東京の落語界にも言えることですが、昔は寄席の楽屋に入ってくるだけで前座がピリッとする師匠がいたものですが、今はもういません。吉本は特に年々数が増えているので余計に目立つのでしょうが、テレビのバラエティ番組を見ていても、先輩が売れている後輩を気遣う、媚びまではしないけれど失礼な態度も笑って許してしまうような、ナアナアな場面を見ることも増えましたからね。かつての吉本は、マネージャーが厳しかったと聞きます。芸人の鞄など持たず、『自分で持て!』という気風があったそうです。お目付役、たしなめる役割があったんですね。その上で、たとえ問題を起こしても、『あいつじゃしょうがない』と許せてしまうような愛敬を持った芸人がいたんです。今の芸人は、起こす不祥事も、当て逃げだの、無免許だの、セコいものばかりで、サラリーマンの不祥事のよう。泣いて謝るよりも、芸人なら最後は笑わせてもらいたいものですが、テレビで育ったタレントの限界かもしれません」(吉川氏)

 飲む、打つ、買うが芸の肥やし――も昔の話。

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週刊新潮WEB取材班

2018年1月30日掲載

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