海外で「秋田犬」ブーム! 保存会会長は「中国のニセモノ」に激怒

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大統領の秋田犬の生みの親の親

 秋田犬ブリーダーとして頭角を現し、秋田犬の姿形を競う展覧会で、最高位の「秋保名誉章」を受章した犬を10頭生み出している。もちろん史上最多であり、これ以上相応しい会長はいないだろう。

「もちろん議員になってからは、犬の売買はやっていませんよ。実家には4頭いますが、完全にペットです。展覧会に出す育て方とは全く違いますから」

 2012年7月、東日本大震災後の支援に対する返礼として、秋田県知事よりロシアのプーチン大統領に秋田犬「ゆめ」(名付け親は大統領)が送られたが、その父犬は遠藤氏の犬舎から生まれ、秋田在住の友人にプレゼントしたものだった。

「『好古号』という犬でね、これには兄弟がいて、そっちは『真之号』。わかります? 『坂の上の雲』です。日露戦争の英雄である秋山好古、真之兄弟からいただいた名前だったんですが、その娘がプーチン大統領にプレゼントされ、日露友好の橋渡しになるとは思いもよりませんでした」

 その後、「ゆめ」の消息は分からなかったが、4年後の16年末、来日直前に日本のメディアがモスクワ・クレムリンで行ったインタビューの際、プーチン大統領は大きくなった“彼女”を連れて会見に出席した。

「可愛がってもらっているようでよかった。でも、ちょっと皮膚疾患があるように見えますね。肉ばっかり食べてるのかなあ。日本犬は米を食べないとダメなんですよ」

 ちょっと心配そうだが、先述の通り、秋田犬はいま、ロシアに留まらず世界中で人気となっている。

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