名人「桐谷広人」が伝授 「死ぬまで株主優待生活」を送る術
お米もクオカードも
保有株式が100株でも1万株でも優待の内容は同じであることが多いため、桐谷氏は“広く浅く”の分散投資を勧める。
「80万円ほど余裕があれば、優待株を4、5銘柄買ってみましょう。例えば吉野家の株価は1938円(1月15日終値・以下同)。100株19万3800円で買え、配当は2000円。加えて半年に一度、系列の『京樽』でも使える300円分の優待券が10枚貰えるので、利回りは4%以上になります。また、すかいらーく(1583円)も年間6000円の優待券がついてきます」
外食に限らず、
「前澤化成工業は現在1243円。つまり12万円余りの投資で、配当3000円と新潟産コシヒカリ3キロが貰えるのです。一方、穴吹興産(3215円)は、配当8000円に3000円相当の讃岐うどんセットがついてくる。カタログギフトも増えており、中にはリンゴやみかん、柿を直接送ってくる会社もあります」
もちろん、日用品もまかなえる。
「靴・衣料小売りのヒラキ(1461円)は100株以上保有で2000円分の自社お買い物券が届き、スリッパや歯ブラシなどが買えます。ホームセンターのDCMホールディングス(1066円)も、2000円相当の台所や浴槽、トイレ用品などの詰合せが貰える。ワイシャツは、銀座山形屋(1820円)の5000円分買物券と20%の優待割引券の併用で買っています」
レジャーにも手厚い。
「3万円少々でサノヤスホールディングス(319円)株を買えば、お台場の観覧車乗り物券2枚(計1840円分)が貰え、配当を合わせると10%程度の利回りになる。サンリオ(1911円)も3%程度の配当と合わせ、1枚3300円のピューロランド優待券が年6枚届くので、それだけで2万円。さらに年2回、1000円分の買物券も貰え、合わせて14%程度の利回りになるのです」
コンビニや書店で使える便利なクオカード。日本ギア工業(492円)であれば年2回、1000円分を届けてくれる。
「現在、年に100社ほどが優待を新設しており、その半分はクオカードです。100万円の元手で、配当と合わせれば年間4、5万円分の節約になるのです。そうした特典を試して少しずつ株を買い増していけば、生活が回るようになります」
優待株だけで資産総額1億数千万円という桐谷氏は、毎日送られてくる商品で足の踏み場もないという。
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