「反安倍」とは、対立軸なき時代の「病」である―― 山口真由氏が解説
リベラルのお株を奪う政策を推し進める安倍政権。対立軸の喪失が「病」を産んだ――。この国の抱える病について、ニューヨーク州弁護士の山口真由氏が解説する。(以下、「新潮45」2018年2月号 【特集「反安倍」病につける薬】「対立軸なき時代の『病』」(山口真由・著)より転載。)
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近年、これほど評価が割れる首相がいただろうか。安倍晋三総理は、国民の称賛と嫌悪をその一身に集めている。
官房長官時代に記した『美しい国へ』(文藝春秋・2006年)で、彼が明かした原体験は有名だ。...