元SMAP「香取&稲垣」をサントリーはなぜCM起用できたか? 広告業界の裏事情

エンタメ

  • ブックマーク

サノケンも使ったサントリー

 先の営業マンが続ける。

「まず元SMAP3人の扱いに関しては、電通内でも役員扱いのアンタッチャブルな案件だったそうです。それでも『1本満足~』を続けると決まったわけですが、ジャニーズから“今後一切仕事はしません”とクリエイティブ(制作)の担当者が干されたとか……。あくまで噂ですけれどね」

 サントリーにとっても、起用はリスキーだったはずである。では、なぜ決断した?

「サントリーって、良くも悪くも流されず、トンがっている企業なんですよ。例えば2015年に、“サノケン”こと佐野研二郎さんの五輪エンブレムの盗作騒動が起こりましたよね。それでもその翌年、サントリーは視聴者からの批判を恐れず、彼を使っていました。宇多田ヒカルが出て話題になった『サントリー天然水』の広告です。だから今回も、ジャニーズ云々は気にしなかったのではないでしょうか。別商品の『アイスジン』には近藤真彦(53)を使っていることからも、上手いことやった感じがします」

 このサントリーの“英断”によって、元SMAP3人の今後のCM起用は増える可能性もあるという。

「大手のサントリーが使ったわけですから、今さらジャニーズさんも元SMAPの起用に何か言ってはこないでしょう。世間の認知度はもちろん、話題性で広告効果が期待できる3人です。“これで使いやすくなった”と、クリエイティブの人間はホッとしていました」

 独立騒動から少し遅れて、広告業界は“新しい地図”を描けるようになった、というワケだ。

週刊新潮WEB取材班

2018年1月21日掲載

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。