米倉涼子が卒業したい 「ドクターX」のシーズンⅩ問題

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 恋と蜃気楼は追えば逃げる。そこに「大物女優」を加えてもいいかもしれない。米倉涼子、42歳。今や押しも押されもせぬ視聴率の女王である。彼女は逃げたい、テレビ局は追いたい。以下は、人気ドラマ「ドクターX」(テレビ朝日系)を巡る、恋を髣髴(ほうふつ)させる駆け引き譚。

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 25・3%。12月14日に放送された、米倉が主役の天才医師を演じる「ドクターX」第5シーズンの最終回の視聴率だ。テレ朝が彼女を「追う」のも当然だ。

 しかし、2012年に第1シーズンが放送され、その後、回を重ねるごとに「これで最後」との噂が駆け巡ってきた。恋多き女としても知られる米倉が、他の仕事への「浮気」をちらつかせ、テレ朝を翻弄してきたわけでもあるまいが、米倉の所属事務所、オスカーの関係者が口を開く。

「当然、テレ朝は18年も『ドクターX』を続けたい。でも、米倉は悩んでいます。彼女はこの5年、1月から6月を好きなミュージカルなどの仕事に充て、7月から12月は『ドクターX』一色というサイクルをこなしてきたんです」

 そんな「2分割生活」を送ってきた米倉だが、

「できれば年の後半も、『大門未知子』(米倉の役名)に縛られたくないと思っている。彼女は海外志向。身長もあるし、英語も喋れる。演じられ、踊りもでき、実際、ブロードウェイの舞台やハリウッドの映画からオファーが来ているんです。ハリウッド映画に出るとなれば撮影に1年、公開まで2年。『ドクターX』は休まざるを得ません」(同)

 スポーツ紙の芸能担当記者が補足する。

「オスカーのモットーは『倒れるまで働け』。かつての上戸彩のように目いっぱい働かされます。でも逆に、古賀社長に充分働いたと認められれば、やりたいことをやらせてもらえる。『ドクターX』に身を捧げてきた米倉は、その域に入ったと言えるかもしれませんね」

 実際、先の関係者曰く、

「年明けの2月までに、事務所幹部、米倉、テレ朝の『3者会談』が行われることが決まっています」

 悩める米倉が、その場で続編に「ノー」を突き付ける可能性も否めず……。

 上智大学の碓井広義教授(メディア文化論)がテレ朝の心中を「忖度」する。

「『ドクターX』のようなヒットシリーズは簡単に作れるものではない。スポンサーにも“『ドクターX』のテレ朝です“とアピールでき、DVD化などの2次コンテンツの旨みも大きい。手放したくないでしょう」

 6作目どころかシーズンX(テン)まで続けたい同局の心の叫びが聞こえてきそうだ。

 ハリウッドに恋する米倉よ、戻って来い。

週刊新潮 2018年1月4・11日号掲載

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