「浅野ゆう子結婚」を浅野温子が祝福 ドラマ「抱きしめたい!」を布施博が振り返る
ライバル心が芽生えた
W浅野のプロ意識には感心したという。
「舌を巻いたのは、2人の台詞覚えの見事さですね。温子さんは本読みの段階で、一冊分の台詞が入っていた。だから本読みの時、本を見ない。のっけから相手の顔を見て演技するんですよ。ゆう子さんも台詞覚えは良くて、本読み段階でほとんど頭に入っていた」(同)
こんな2人がいざ撮影に入ると、火花を散らすような演技のやりとりが始まる。布施が言う。
「女の友情がテーマですから、掛け合いシーンが多いわけです。台本にして4〜5ページ、延々とマンションの部屋で2人だけのシーンが続く。その丁々発止のやりとりと言ったら、女の闘いそのものでした。そのぶつかり合いがすごかった。2人とも完全に台詞が入っていたんで、NGなしで、ドライ(撮影なしのリハーサルのこと)から本番まで、“こう来たら、こう返す”の連続。W主演とは言っていましたが、お互い、相手には勝ちたい、絶対負けないというオーラが出ていた。出番待ちで見てた俺たちにもビンビンそれが伝わってくる現場でした。2人のシーンが終わるまで、俺たちは身じろぎもせず、じっと彼女たちの演技に見入っていたほどでした」
まるで二人芝居を見ているような緊張感は、なぜ生まれたのか。布施に言わせれば、
「あの頃はバブルの真っ盛りで、制作にお金もかけたし、時間もかけた。だから、じっくりと演技を練り上げる余裕があったんだと思います」
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