大混乱! 初詣25万人でも「徳川慶喜の曾孫」宮司に「靖国神社」神々の黄昏

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「権力に酔っている」

 そんな徳川氏が君臨する同神社での「トラブル」は他にも続出していて、例えば、2016年10月に三笠宮崇仁殿下が薨去(こうきょ)された際、

「徳川さんは私的海外旅行中で、殿下薨去の連絡を受けてもすぐに帰国しなかった。明治天皇創建の靖国神社のトップが、皇族軽視の行動を取るなんて信じ難い。右翼活動家が知ったら……」(別の神社関係者)

 さらには、

「ある神職が不当に降格させられたとして靖国神社を訴えるという前代未聞の不祥事が起きました。徳川さんは、その降格騒動にも関係した人物を、序列を無視して強引に権宮司(ナンバー2)に引き上げようとして、崇敬者総代たちが反発。その結果、12月1日付の社報『靖國』で序列通りの権宮司人事が発表され何とか事なきを得ましたが、靖国関係者の間で『徳川不信』が強まり、混迷が深まっています」(同)

 徳川氏に「三笠宮殿下」「人事」両問題について質(ただ)したが、神社を通じて、

〈お答え致しかねます〉

 と、口を噤(つぐ)むばかり。

 宗教学者の島田裕巳氏が懸念する。

「徳川宮司が、どんな意図に基づいて、どういう方向に靖国神社を持っていこうとしているのかが分かりません。彼は宮司の権力に酔ってしまっているのではないでしょうか」

「徳川靖国」を初詣する人に、果たして「神の御利益」はあるのだろうか……。

週刊新潮 2018年1月4・11日号掲載

ワイド特集「犬も歩けばドッグ・ファイト」より

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