「闘将」星野仙一氏「鉄拳伝説」の思い出 過去には審判暴行で「刑事告発」も

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選手だけでなく審判も

 変わったところでは、「中日 星野監督阪神戦終了後、乱入した阪神ファンを取り押さえる」(96年5月15日/日刊スポーツ)という記事も残されている。浜松市営球場で行われた阪神戦に中日は大勝するのだが、泥酔した暴漢がベンチに突進してきたのだ。

 暴漢がメガホンで選手の頭部を殴るなどしたため、星野氏が暴漢を取り押さえた。そして浜松中央署に突き出した――まさに「武闘派」の面目躍如たる“スポーツニュース”ということになるのだろう。

 少なくとも星野氏に裏表はなかった。選手を影でいじめていたのではない。その熱血エネルギーは、例えば審判へも衆人環視の元でさえ向かった。結果として制裁金を課せられたり、刑事事件化したことさえある。

 96年9月20日、当時、中日の監督だった星野氏は、巨人に延長10回サヨナラ負けを喫すると、東京ドーム三塁側通路で審判団に暴言、暴行を働く。

《試合後星野監督は三塁側通路で審判団を待ち受け、微妙な判定を下した上本審判員を「アホウ。だれに頼まれた。汚いぞ。公平にやれ」と罵倒(ばとう)。止めに入った田中審判員の足を2度蹴り、田中審判員が「なんだこの野郎」と大声をあげるなど、約3分間の小競り合いとなった》(「中日 星野監督 審判暴行事件で制裁金100万円 巨人寄り判定へ公開論争も」96年9月22日/日刊スポーツ)

 だが、出典である日刊スポーツのタイトルにあるように、星野氏は100万円の制裁金を課せられても、「こっちの言い分は何も聴いてないじゃないか。確かに(暴言、暴行は)オレが悪かったかもしれんが、お互いに話をしてジャッジする問題。それもみんなの前でやればいいんだ」と一歩も引かない姿勢を貫いた。

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