NHK大河「西郷どん」放送開始――“薩長史観”の洗脳度を測るチェックリスト

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リアルかチェックできる3項目

 NHK大河ドラマ「西郷(せご)どん」は今年2018年1月7日の日曜からスタートする。それと軌を一にするように、「薩長史観」という言葉もブームになっているのをご存じだろうか。

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 誤解を恐れずに言えば、歴史は勝者のもの。薩長は明治維新の光を賞揚するため、闇の全てを江戸幕府に押しつけた。権力者が“自虐”ならぬ“自愛史観”を作り上げたわけだ。

 この薩長史観を指摘しブームを生んだのが、昨年(2017年)9月に出版されるや話題を呼んだ『薩長史観の正体――歴史の偽装を暴き、真実を取り戻す』(東洋経済新報社)だ。著者・武田鏡村氏は、「まえがき」の中で、

《薩摩や長州が幕末から明治維新にかけて行った策謀・謀反・暴虐・殺戮・略奪・強姦など、ありとあらゆる犯罪行為を隠蔽するために創られた「欺瞞(ぎまん)」に満ちた歴史観であるということである》

 と厳しく指摘している。

 では具体的に、大河ドラマ「西郷どん」が薩長史観に汚染されていないかどうか、武田氏に3項目のチェックポイントを作ってもらった。さっそく、ご紹介しよう。

【1】西郷隆盛と僧侶・月照の関係=入水シーンの有無と描き方

 そもそも月照(1813~58年)とは、どのような人物なのか、『広辞苑』(岩波書店)を引用してみる。

《幕末の志士・歌僧。大坂の人。京都清水寺成就院の住職。俗姓は玉井、名は忍向。尊攘を唱えて近衛忠煕(ただひろ)・西郷隆盛と結び、幕府に忌まれて薩摩にのがれ、隆盛と錦江湾に入水、隆盛だけ救われ、月照は死んだ》

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