「とんねるず」を見出した名物プロデューサーが語る「みなおか」の“人気と終焉”

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フジテレビの凋落

(ここ数年、低迷するフジは)もういちからやり直すしかないと思う。僕らが隙間を狙ってやらしてもらったように、若い連中にそういう場を作ってあげないといけない。制作費も厳しくなっているでしょうけど、こういう枠は必要だ、投資だと思ってね、ある程度の予算つけて若い連中が自由に、かつ迷惑かけないようにいくつか枠作ってあげないと次は生まれないかなと思います。「オールナイトフジ」を僕らが作った時、深夜にあんなものなかったんだから。夕方はニュースの時間だったけど、帰宅した子供たちのために1時間「夕やけニャンニャン」のために開けてくれた。

 フジは視聴率3冠を12年間(82~93年)続けて、日テレさんに10年(94~2003年)持って行かれます。その間は悔しくてね、そのころは僕も部長とかになっていたから、2002年に深夜の30分枠の3段積みを取ってきて、「お前らなんか考えろ、チャンスだぞ」とハッパかけた。それで生まれたのが、「クイズ!ヘキサゴン」、「いま何待ち?」、「トリビアの泉」という深夜3本連続のバラエティでした。のちにゴールデンに移った「ヘキサゴン」は紳助さんの司会でヒットし、「トリビア」はタモリさんで育つんです。2004年から7年間、フジは3冠を取り返したんですからね。それも深夜で毎週毎週頑張って作っていたから出来たことです。そういう流れを作っていかないとダメでしょうね。

――フジの凋落に合わせるように「みなさん」にも陰りが出てきた。視聴率は1桁となり、番組打ち切りの噂も以前からあった。それでも終わらないのは、そもそも日枝編成局長(当時)への直訴で認めてもらった番組枠。日枝相談役への忖度が働いているとも言われた。

 それはないと思います。確かに日枝さんにもらった枠だから、みんな頑張ったということはあるでしょう。だけど日枝さんへの忖度で番組が切れないなんてことはない。視聴者もスポンサーも支持してくれたから続いたのであって、それがなくなれば終わるんですよ。ただ最近は実力以上に、視聴率が低いとは思いますけどね。「ドクターX」(テレビ朝日系)なんて裏番組もあるしね、終わるタイミングが来たんです。

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