幸福に老いるためには“池上彰を疑え”!? 被差別高齢者にならないために
投資、恋愛も
ところで、視点を変えて物事を見て、さまざまな思考パターンを養うのが高等教育の目的なのに、日本では大学でも詰め込み教育をする。だから高学歴であっても、前頭葉をあまり使わずに暮らしてきた人が多い。だが、年をとるほど、多様な考えに触れ、常識を疑い、いろいろな可能性を模索するほうが脳にいいのだ。
前頭葉は想定外の出来事に対応する部位でもあるので、鍛えるためには、想定外のことをあえてしてみるといい。たとえば女性なら、いままで使ったことがない食材で料理してみる。
NISA(少額投資非課税制度)で投資を始めてみてもいいし、状況が許すなら、恋愛もいい。
恋愛すると、相手の感情を察しつつ、嫌われないように自分の感情をコントロールし、共感的なコミュニケーションをとろうとして想像力を働かせる。だから前頭葉はフル稼働するのだ。投資も予想外のことが起きる不確実性があり、「次は勝ちたい」という向上心や意欲が引き出されるから、前頭葉の刺激になる。
このようにドキドキ、ワクワクする体験を重ねることが大事なのである。
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