たまる内臓脂肪、「肉」「アルコール」との正しい付き合い方 隠れ動脈硬化のリセット術

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「アルコール」との正しい付き合い方

 ところで、喫煙と同じく“動脈硬化一直線”に見える飲酒については、

「リスクどころか、反対にコレステロール値を改善する効果があるのです」

 とは、日本抗加齢医学会専門医の倉知美幸医師。

「私が勤務していた医療機関が2004年から10年にかけ、人間ドックの受診者およそ4万2000人の問診票から1週間の飲酒量を割り出して調査しました。すると、酒量が多いほどLDLの値が少なく、HDLの値が高いという結果が出たのです。ただ中性脂肪や肝機能、血圧に関しては、男性で日本酒に換算して週15合以上飲む人は数値が基準を超える傾向にあった。そこで男性は週14合まで、女性は10合までであれば動脈硬化予防に有効だという結論が得られたわけです」

 さらに続けて、

「ポリフェノールに含まれるレスベラトロールという物質は動脈硬化の予防効果が認められており、最近では赤ワインのほか、ビールにも含まれていることが分かりました。日本酒に含まれるフェルラ酸、ウィスキーのエラグ酸についても、同様の効果が見込めます」

 1日の酒量を守るのが難しければ、上限14合という「1週間トータル飲酒法」が現実的だというのだ。

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