またひと騒動、二階幹事長の“挑発人事” 質問した記者に激怒

国内 政治

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 勢力拡大に余念がないアノ派閥がまたも、ひと騒動起こしている。

 自民党二階派の長崎幸太郎元衆院議員(49)が15日、幹事長政策補佐に就くことが明らかになった。

 政治部デスクの解説。

「長崎さんは二階さんの側近として知られ、今回のポストも彼のために用意したもの。落選中の議員を起用するのも異例ですし、そもそも何をする役職なのか、よく分からないのです」

 長崎氏は、山梨2区を地盤とするが、同じ選挙区には岸田派の堀内詔子(のりこ)衆院議員がいて、両派対立の火種となってきた。先の衆院選では、二階幹事長の差配により、2人とも無所属で出馬。結果、長崎氏が落選している。収まらないのは岸田派の議員だ。

「政策補佐とは一体、何なのか。岸田さんが政調会長に就いているにもかかわらず、幹事長室でも政策をやるとなれば、岸田さんへの当てこすりでしかない。長崎さんと堀内さんの問題は先の選挙で決着がついたはずだったのに」

 と、怒りを露わにする。

「実はこの件が明らかになった日、党本部である事件が起きたんです」

 とは、先のデスク。

「夜、二階さんが幹事長室から出たところを記者団が囲んで、この人事について質問をしました。ある記者が“岸田派から反発の声もある”と言うと、突然怒り出し、“落選した人間を国会に戻すために、ポストを与えるのは当然だろう。そんなことを言う議員は誰だ”と問い詰めたのです」

 記者が答えられないでいると、さらに激高。

「“名前を言ってみろ、紙に書いてこいよ”と吐き捨て、そのまま車に乗り込んでしまいました」(同)

 岸田政調会長も怒り心頭のはずだが、

「静観していて、抗議もしない。派閥から不満の声が出ています」(同)

 怒鳴るも黙るも芸がない。宥(なだ)めて賺(すか)すくらいの器量が欲しかった。

週刊新潮 2017年12月28日号掲載

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