味変を心底堪能「ひつまぶし」のようなNHK大河「おんな城主 直虎」(TVふうーん録)

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 ここ数年、女主人公の大河ドラマはイケメン偏重とラブコメに走りすぎて、不評が続いていた。その負の連鎖を完全に断ち切ったのが「おんな城主 直虎」だ。

 時の権力からの外圧とお家騒動の内圧に、尼→城主→百姓とトランスフォームし、逡巡と苦渋の決断を繰り返しながら立ち向かうのが柴咲コウ。初めの頃はキーキーと騒ぎ立てるコウと、澄み渡る美声で読経するコウのハイブリッド仕立て。

 途中からは麗子像ヘアで「一休さん」級のとんち合戦で魅せた。井伊さんちに幾度となく訪れる悲劇と惨劇によって、コウは諦観と慈愛に満ちたご隠居さんと化した。...

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