詐欺容疑で逮捕「スパコン社長」事業に公金100億円 融資の背景に疑問の声
官邸トップのお友達だから…
名古屋大学前総長でJSTの濵口道成理事長(医学博士)に質すと、
「専門家の集団が全部やってますから。最終的にはね、評価委員会の専門家の判断に鑑みて理事会で決めるということになるんです」
その“専門家”はペジーと齊藤社長の将来に何ら疑問を抱かなかったのか。理事長はこう話す。
「あそこのコンピューターはとてもユニークで、世界トップをはれるスピードでどんどん進んどるし。今、ボロ負けでしょ、日本。とにかくちゃんと回収できるようにもやってます。銀行預金を担保にとってあるはずです、確か。それが嘘だったらえらいことになるけど」
なぜ緊急募集を?
「補正予算が確か出たんやなかったかな。出たらほら、やらなイカンでしょ。ウチね、(お金の)使い残しなんかもあるんだけど、それはホントはね、イカンじゃないのと(言う人もいる)。信頼を受けてお金を任せてもらってるならちゃんと審査をやって選ばなイカンわけで、中途半端にほったらかしておくほうがイカンのよね。(緊急募集しないなら)1年遅れるにゃーそんなものは」
だからイカンともし難いと言い募る理事長。ちなみに緊急募集終了以降、融資が決まった案件はゼロ。前述のように、締切翌日から通常募集を継続したとJST側は説明しているが……。
元経産キャリアの古賀茂明氏はこんな指摘をする。
「120億円というお金がJSTに下りる以上、財務省は予算要求を受けた時点で“本当に年度末までにそんなに使い切れるんですか”と問うているはず。これに対して要求側は、“齊藤氏のスパコン事業で確実にこれだけ使える”と説明したから予算が付いた。だからこそ、60億円もの税金の使い道を2週間という短い募集期間で決めることができた。霞が関ではよくある話で、今回もその可能性は極めて高いと思います」
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