元厚労次官の村木厚子さんが絶句 「松橋事件」再審請求で“問題検事”が復活していた!
滅茶苦茶な反論
弁護団のひとり、齊藤誠弁護士が呆れて言う。
「再審さえ認められれば勝てる裁判です。そもそも凶器とされた小刀と被害者の傷が一致しなかったり、血痕を遺さないために小刀に巻きつけたという布切れは焼き捨てたという自白のはずが、再審請求に当たり確認すると検察からその布切れが出てきてしまったりと滅茶苦茶なんです。そうした新証拠を出しても、検察側は『新証拠ではないから認められない』とまで言い出しているんですよ」
検察は、なぜそこまで抵抗するのか。
「まあメンツでしょうね。それに特別抗告の判断が出るまでには1年ほどかかると言います。身体の悪い宮田さんが、それまでに亡くなってしまえばいいとでも思っているのではないでしょうか。その即時抗告の意見書を書いていたのが、あの國井検事なのですからね。呆れて物が言えません。検察はいまも何の反省もありませんよ」
“反省”とは、09年の「郵便割引不正事件」のことだ。郵便料金の割引制度の不正利用があったとして、大阪地検特捜部は、厚労省障害保健福祉部企画課長だった村木さんらを逮捕。結局、村木さんは無罪となり、後に事務次官となるが、その一方で検察側が、証拠であるフロッピーディスクを改ざんしていたことや、取り調べも不適切であったことなどが発覚した。
犯罪を捜査し罪を問う側が証拠に手を加え、かつそれを隠蔽していたのだから、検察の面目は丸つぶれで、担当主任検事はじめ元特捜部長、元特捜副部長が逮捕され、検事総長の引責辞任にまで発展した――。
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