菅田将暉「報知」「日刊スポーツ」主演男優賞W受賞で“独り勝ち”の理由
昭和の香りがする24歳
映画評論家の北川れい子氏も「21世紀にデビューした新人の中で、これほどの実力で活躍できた俳優はいないでしょう」と手放しで絶賛する。
「流行のイケメンではありません。ところがスクリーンの中では時々、素晴らしくハンサムになる。菅田さんの魅力は“昭和の匂い”だと思います。どこか古風なところがあって、イケメンは“中性的”だけど、菅田さんは“男”。でも大人でも子供でもなく、“昭和の男の子”なんですね。なので、寺山修二原作の『あゝ、荒野』は文字通りのはまり役で素晴らしかった。そういえば、テレビの話になってしまいますが、さだまさしさんの自伝的小説『ちゃんぽん食べたかっ!』(15年)をNHKがドラマ化した時にも主演でした。あれも昭和の雰囲気が似合っていました」
「報知映画賞」では4作品が対象となったのが同賞初、「日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞」は史上最年少の授賞となった。北川さんが若さに似合わぬ演技に注目したのは「帝一の國」だ。
「コメディなのにコメディらしからぬ真面目演技でした。それでも観客をしっかりと笑わせます。もちろん監督の演技指導も大きいはずですが、24歳の若さできっちり演じきったことには感心しました。スターではないかもしれませんが、立派な役者です。私は菅田さんが出演している映画は絶対に見ます。それぐらいファンです」
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