東京エムケイ社長「ユ・チャンワン/青木政明」容疑者の反省なき“暴力人生”

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父親が無料の「お詫びタクシー」を運転

 FRIDAYの記事は、こうして始まる。

《後部座席に座ったスーツ姿の大柄の男性は、足を大きく振り上げたかと思うと、運転席のシートを激しく蹴り飛ばした。
「クビじゃ、おい! 辞めろ、お前!」
「アホか、お前。ボケぇ。帰れ、帰れ!」
 男性は口汚くドライバーを罵(ののし)り、シートへ2発目の蹴りを入れる。その衝撃でヘッドレストは大きく変形し、顔面蒼白のドライバーは声も出ない――。》

 こんな男が経営する会社がブラック企業でないのだとしたら、それこそ本当のニュースだ。FRIDAYのタイトルにもあるが、次は訴訟をまとめる。

 朝日新聞は13年3月、「東京エムケイ元社長の暴行認定 東京地裁」と報じた。運転手5人が暴行を受けたとして、東京地裁は事実を認定し、5人に計約500万円を社と「元社長」に払うよう命じたのだ。

 やはり14年には運転手6人に対し、東京地裁が1人あたり33万円の支払いを命じた。刑事事件化していない暴力行為も相当にあったのではないかと疑われても仕方のないレベルだ。

おまけに17年には元運転手12人に対し、未払い賃金2100万円を支払えと同じ東京地裁が判決している。社員を蹴るわ、おまけに給料を払わないわ、これほどのブラック企業は、そうはないだろう。

 ユ(青木)容疑者は狡猾な面も持つ。問題を起こすと反省のつもりか社長を辞めるのだが、ほとぼりが冷めたところに復職する。

 05年、東急線での暴行で、最初に社長を辞任した。名物オーナーだった父親の定雄氏が謝罪会見を開き、「わたしも原点に戻るため、もう一度ハンドルを握る」と表明。実際に東京都内で「お詫びタクシー」を運転した。無料にするため、営業車ではなく一般車を使った。

次ページ:また今回も社長を辞任したが……

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