平均寿命世界一! 「香港人」の運動習慣 急勾配を上る80歳、スクワット100回超の74歳…

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バスケットに興じる67歳

 指導の後は、やはり飲茶に向かうという。名古屋学芸大学健康・栄養研究所の下方浩史所長が解説する。

「香港では1人あたり魚を日本の1・3倍摂取していますが、もちろん肉も食べます。高齢者も、ハイキングや太極拳を終えた後は飲茶に行く。運動をすると筋肉がある程度壊れ、そのままたんぱく質を摂らずにいると筋肉が作られません。全身運動の後、豚肉が入った焼売を食べるのは非常に体に良いのです」

 時刻は日暮れ時。香港島・天后(ティンハウ)駅近くの「ヴィクトリアパーク」では、4面あるバスケットボールのコートが全て埋まっていた。当地でバスケは人気で、順番待ちも含め100人以上が集っている。その中、コートで攻守を交替しながら興じる異質な「混成グループ」が目についた。祖父と孫くらい年の離れた男性同士が、真剣にボールを追っている。得点ボードの横で休憩中の白髪男性に聞くと、

「私は67歳。20年以上前からここに来ているんだ」

 肌寒い外気に、Tシャツ1枚とハーフパンツ。ふくらはぎにはしっかり筋肉が。と、35歳の青年が間に入り、

「ここで知り合いました。年が離れていても友達になるのは香港では普通です」

 続いて27歳の男性が、

「コートに来ればいつも誰かいるから、その日に会った人とプレーするのです」

 その間にも、高齢者2人組と30代らしき4人組が合流してゲームが始まっていた……。

(下)へつづく

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週刊新潮 2017年12月21日号掲載

特集「現地レポート 平均寿命が男女とも世界一! 『香港』で見つけた長寿世界への扉」より

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