稲田朋美・前防衛相が泣き出しちゃった「百人斬り講演会」“実況中継”

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裁判中に出馬

 冒頭で本人が言っているように裁判は、06年12月、最高裁で棄却 され、負けた。

「やっぱり日本の国の名誉を守るのは裁判所の役目でなくて、政治の世界でしか実現できないということで、政治家の道を選んだんです!」

 ちょっと疑問なのは、稲田センセイが小泉純一郎首相の“郵政選挙”での刺客として、福井から出馬したのは05年9月 のことである。まだ裁判中であったはずだが、会場は拍手で盛り上がる。

「この原点を今回の選挙戦を通じて取り戻すことができたということでございます。やはり日本の国益を守る、国益は何かというと、日本人の生命、身体、財産、領土ですよね。だけどそこにもうひとつ、名誉があると私は思います。政調会長の時……」

 選挙演説めいてきた。しかも政調会長 時代の実績に話が移る。「日本の名誉と信頼を回復するための特命委員会 」、「歴史を学び未来を考える本部 」を立ち上げたお話し、行革担当大臣 の時に法務省に訟務局 を復活させた手柄話などが続くと――。

「この安倍政権が目指すものをしっかりと世界に発信していく。さらには憲法改正も戦後最も現実味を帯びている中において、自民党の衆議院議員であることの責任を果たしていきたいと思っておりますので、どうぞこれからも応援のほど宜しく御願い申し上げます!」

 泣いたり、太ったり、自慢したり、お願いしたり……選挙で圧勝してすっかり元気を取り戻した稲田センセイ、後に続いた山田宏参議院議員、松原仁代議士の講演には目もくれず、足早に会場をあとにした。お忙しそうである。

週刊新潮WEB取材班

2017年12月21日掲載

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