「麻生太郎」は紛失して3万円で購入 知られざる「議員バッジ」ゆるゆるな取扱い

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なくしても御咎めナシ

――麻生議員は紛失とのことですが、他に議員がバッジを購入するのには、どんなケースが?

「例としては、紛失、破損、そして予備の購入が想定されます。バッジの形状は3種類あり、背広の襟の部分(フラワーホール)にピンを通して着用できる「舟型」、クールビズ時にも付けられる「タイタック型」、いわゆる安全ピンの形の「ピン型」。服装に合わせてそれぞれ買う場合もあります」

――ということは、1人2個以上のバッジを持つことも可能ということでしょうか。

「当選ごとに新しいバッジが支給され、古いバッジの返還義務はありません。ですので、少なくとも再選回数と同数のバッジが議員の手元にはあることになります。なお、議員の身分を失っても返還の義務はありません」

――購入は珍しいことなのでしょうか。例えば今年は何件ありましたか。

「現時点では96件の購入がありました。今年は解散総選挙があったので、予備のために買ったケースが多いと見ています。購入した議員名については、選挙活動に関する情報ですので、お答えは控えさせていただきます。購入にあたっての手続きは、議員本人の名刺を頂くことになっています。代理で秘書の方がいらっしゃる場合には、名刺に代理人の名前を書いてもらいます。現在、衆議院の記章の値段はひとつ1万5000円です」

――つまり麻生議員は2個購入。紛失した際になにか手続きは必要なのでしょうか。始末書のようなものは……。

「紛失、破損の場合も特に手続きは不要です」

――お話を聞いていると、転売や悪用の心配がしてくるのですが。

「議員記章は議員が適切に管理しているものと認識しています。また議場の入場の際に必要なものであり、院外で効力を持つわけではありません。これまで転売や悪用された例は、事務局では把握していません」

 ***

 ただでさえ、秘書を暴行したり、妻子ある市議と不倫したりと、国会議員の資質が問われる出来事が多々あった2017年。“バッジの重み”について、ちょっと考えさせられるのであった。

週刊新潮WEB取材班

2017年12月21日掲載

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