警察庁幹部がパチンコ業者から付け届け!?“告発”の裏で繰り広げられる人事の暗闘
別件の“癒着”を“告発”する新しい動き
処分を発表し、警察庁は綱紀粛正のイメージを強調したいはずだ。しかしながら、実は最近、警察庁幹部とパチンコ業界の癒着を指摘する文書が出回っている。
警察にとってパチンコ業界は天下り先として知られる。実情に詳しい方は「よくある話じゃないか」と思われるかもしれないが、内容が実に生々しい。週刊新潮WEB取材班が入手したのは「警察庁監察 御中」と書かれた封書だ。
封書には11月30日付の消印が押されている。文書の冒頭を引用してみよう。
《過般、警察庁・国家公安委員会に対して(編集部註:役職と実名)による国家公務員法、国家公務員倫理法違反等事案を告発しました。しかしながら、同庁の相も変らぬ隠ぺい体質により、すべての事実は黙殺されました》
どうやら以前、警察庁幹部とパチンコ業界の癒着を訴える怪文書も出回ったようなのだ。しかし、そちらは実名が全て伏せられていたらしい。この封書は怪文書の記述を引用し、実名などの解説を行うという凝った構成になっている。例えば以下のような具合だ。
《その者は、御庁の規制指導相手でもある業界の人間から、現在進行形で四季折々の付け届けを、何の躊躇も恥も外聞もなく受け取っています。春と秋には、その業界人が出資する牧場で作られた乳製品、お中元の時季には最高級南高梅の梅干し、お歳暮には信州そばの詰め合わせ、などなど。これは何年も前から続いています》
これが怪文書の一部だ。そして封書は、以下のように実名を暴露する。
《「その者」として、以下記載しているが、(編集部註:役職と実名)である。付け届けなどの物品贈与をしている「業界人」は、パチンコ(編集部註:伏せ字は肩書や実名など)である》
[2/4ページ]