サンフランシスコ「慰安婦像」は中韓の連携プレー 「トランプ」抱きつき女性も登場した公聴会
「またか……」と溜息をついて終わり、で良い話ではないのである。サンフランシスコ市に設置された新たな「慰安婦像」。そのウラをめくれば、「トランプ」抱きつき女性もご登場と、中国韓国の連携プレーが透けて見えて――。大阪市の「姉妹都市解消」も当然、なのだ。
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11月22日、サンフランシスコ市長が慰安婦像の寄贈を受け入れたことを受け、大阪市の吉村洋文市長は「信頼関係は消滅した」と、姉妹都市解消を宣言。サンフランシスコは全米でも5本の指に入る大都市、その影響は計り知れず、吉村市長の決断も、ごもっとも、と言えるのである。
ところが、周囲の反応は意外に冷ややかだった。大阪市議会の自民、公明両党は、さっそく市長に「解消より対話を」と申し入れ。さらには、〈市民交流を続けてこそ〉(11月19日付)と呑気な社説を掲げたのは、かの朝日新聞である。曰く、
〈国が違えば人々の考え方は違う。市民同士が息の長い交流を重ねることで、その違いを理解し、乗り越えていこうというのが、姉妹都市の精神のはずだ〉
自らが慰安婦誤報を出した責任はおくびにも出さず、学生のような“正論”を述べるのだが……。
「現実をまったく知らない人たちなんでしょう」
と述べるのは、元ハーバード大学助教授の目良浩一(めらこういち)氏である。
目良氏は、アメリカ在住。全土に次々と建てられる慰安婦像に危機感を覚え、これらへの反対運動を続ける人物だ。
慰安婦像の設置運動を起こしたのは在米中国系の団体で、サンフランシスコ市議会が「設置支持」の決議案を可決したのは2年前のこと。その直前に市民の意見を聞く「公聴会」が開かれたが、これに「設置反対派」として参加した目良氏が、当時を振り返る。
「もともとこの運動は、中国系の団体が始めた。でも、なかなか軌道に乗らず、そこで、彼らが頼ったのが韓国です。在米の韓国系団体に呼びかけ、ソウルから元慰安婦をこの席に招くことに成功したのです」
中韓の連携プレーである。
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