“世界一の美女大国”――ウクライナ女性「結婚斡旋」に被害続出

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「裁判なんて知らない」

 その後、我に返って弁護士に調査を依頼したところ、“自分の妻もウクライナ人”と成功体験を吹聴していた代表自身も、戸籍上は独身だったことが発覚した。

「怪しい業者だとは思っていたのですが、リスクを背負わないと結果が出ないと思ってしまった。把握しているだけで、私の他に騙された人は4、5人います」(同)

 改めて、被告となった代表に話を聞くと、

「裁判なんて知らない。当会へ支払われたお金は150万〜160万円位で、他は訴えた方の滞在費だったり女遊びをした分ですよ。女性にフラれた逆恨みでしょう。私はウクライナ人と結婚していますが、互いが努力しないと続かないですから」

 まったくの事実無根だと、逆に原告を訴えると憤ってみせるのだが、代表の実家近所に住む妹はこう言う。

「兄は借金を親に押し付け勘当されました。ずっと独身で結婚したなんて話は聞いたことがない。何度も裁判所から兄宛の封書が届くので、揉め事を抱えているのは想像がつきますが、一切関わりたくないので……」

 絆を求め傷ついたそれぞれの怒りは、ただ彷徨(さまよ)うばかりである。

週刊新潮 2017年12月7日掲載

ワイド特集「『怖い話』展」より

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