鈴木愛、韓国勢を振り切り4年ぶり「日本人賞金女王」に

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 今季38戦中、外国勢が20勝――韓国を中心とする外国勢が国内女子ゴルフを席巻しているのは今に始まったことではない。だが賞金女王の座は、2013年の森田理香子以来4年ぶりに大和撫子が奪還した。

「もっとも、最終戦最終日まで4人に賞金女王の可能性が残るという、例年にない大混戦でした」

 とツアー記者が語る。

 この時点での賞金ランキング首位は鈴木愛(23)。次いでキム・ハヌル(28)、イ・ミニョン(25)、申ジエ(29)と韓国勢が続いた。鈴木以外は最終戦「リコーカップ」(優勝賞金2500万円)での優勝が必須だが、鈴木とて安閑としていられなかった。キムがVなら単独6位以上、イがVでも単独14位以上でホールアウトしないと逆転負け。ただ、結果は韓国勢3人ともが優勝を逃した。鈴木は7位タイ。年間獲得賞金総額は1億4012万円に上った。

 鈴木は、各試合の成績をポイント制で争う「メルセデス・ランキング」でも最優秀選手賞に輝いたが、こちらは次点のキムに僅か1ポイント差だった。

「最終日の最終18番、鈴木は5メートルの上りのパーパットを残していました」

 と先の記者が振り返る。

「キャディは“ボギーでも大丈夫”と忠告したそうですが、鈴木は勝負に出た。強打したボールはカップの奥の縁にぶつかり、跳ね上がってからストン。鈴木は苦笑しながらも、胸をなでおろしていました」

 このパットが外れていたら、メルセデスは逆に1ポイント及ばず、賞金500万円と副賞のベンツは夢と消えるところだった。

「彼女は徳島出身ですが、鳥取・倉吉北高に進学した際、一家総出で引越したのだとか。米国で活躍する韓国選手には、一家ごと渡米して、“家族の生活が懸かっているから強い”なんて言われる人もいますが、鈴木もそんなところがあるかもしれません」

 将来は渡米をと夢見る鈴木だが、来季も引き続き日本でプレー。連覇に期待!

週刊新潮 2017年12月7日号掲載

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