「日馬富士」暴行事件でタブーに触れられない 「記者会」は「相撲協会」とズブズブ

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 日馬富士が引退しても、なお収束する気配のない暴行事件。不可解な貴乃花親方の言動を読み解くカギは「八百長」「ガチンコ」というキーワードにあると、本誌(「週刊新潮」)は先週号で報じた。テレビや新聞が事件の本質に触れられない背景には、相撲協会と記者のズブズブな関係性があった。

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 本誌が報じたのは、ガチンコ力士として知られる貴ノ岩が酔って「俺はナイラ(モンゴル語で八百長の意)はやらない」と大声で発言し、それを知った日馬富士らが事件の夜に叱責していたという内容である。貴ノ岩本人への協会の聴取を拒み警察を介入させた貴乃花親方の振る舞いも、“八百長”“ガチンコ”という言葉を供述調書に残すためとの狙いがあった。

 その暴行事件が発覚するおよそ1カ月前の10月17日、名湯で知られる湯河原の高級ホテルで、八角理事長をはじめとする協会理事たちと記者クラブメディアの相撲記者ら総勢40名が集う親睦会が開かれていた。

 参加した協会関係者が明かす。

「一次会の夕食時には新米記者が一発芸を披露。二次会は同じホテル内のカラオケラウンジで、男3人に対して1人という感じでコンパニオンが付きました。中には、コンパニオンに『お触り』している人もいましたね」

 こうした協会と記者クラブの“癒着”は今に始まったことではないと、別の「改革派」の協会関係者は指摘する。

「こういった馴れ合い体質を築き、相撲協会は記者クラブの『口封じ』をしてきたんです」

 相撲協会は「会費制にするなど社会通念上儀礼の範囲にとどまり、ご批判の点はいずれも全くの的外れです」と回答。1泊2日のコンパニオン付き温泉旅行は「社会通念」の「儀礼」であるらしい。12月7日発売の「週刊新潮」では、本件の詳細と併せ、白鵬を怒らせた貴ノ岩の発言や、再び浮上する「ビール瓶」殴打疑惑などを掲載する。

週刊新潮 2017年12月14日号掲載

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