日本一の百寿エリアで栽培の“食べると寿命が10年延びる”食材 長生き導く体操も

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長生きを導く「雲南体操」

 農林業に従事してきた高齢者にとっては日常生活そのものが「筋トレ」。が、そこに“不具合”が生じたらどうするか。県東部に位置し、松江市や出雲市に隣接する雲南市。そのシンクタンク「身体教育医学研究所うんなん」では、栄養と運動の観点から健康づくりの研究が進められている。北湯口純・主任研究員が言う。

「60〜79歳の方々がフレイル(虚弱体質)になるのを減らし、介護予防に繋げることを目標にしています。雲南市の面積は553平方キロと、東京23区(626平方キロ)よりやや狭い。その広さに4万人弱が住んでいるので、家々は点在している状態です。大勢の人を1カ所に集めるのは難しいので、私どもでは市内の500の自治体に情報を発信したり、体操指導を行っています」

 2004年の国民生活基礎調査によれば、島根県は腰痛に悩む人が全国で最も多かったという。

「現在でも、市内の高齢者のおよそ2人に1人が腰や膝の痛みを訴えています。うち4割は農作業など『過活動』によって痛みが生じている。一般に『痛みがあるなら動かない方がよい』と思われがちですが、実は適度に体を動かせば痛みを和らげられます。そこで、痛み予防の体操を考案し、8年前から市内で広めているのです」(同)

 図がその体操。①と②は腰痛の人向きで、ともに膝を抱えて胸の中央に向かってゆっくり引き寄せる。左右交互に10秒ずつ行うと、尻の筋肉が伸びていく。③と④は膝が痛む時に行う。片足をゆっくり上げてそのまま5秒止め、ゆっくりと下ろす。やはり左右とも10秒ずつ。これで太腿の筋肉が鍛えられる。

 家庭でのひとときが健康へと導いてくれるのだから、まさしく「百寿の道も一歩から」である。

(4)へつづく

週刊新潮 2017年11月30日号掲載

特集「知られざる『百寿者』天国! 5年連続『100歳以上』が日本一多い『島根県』の秘密」より

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