「日馬富士」暴行現場 ラウンジ「VIPルーム」を覗いてみた

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細長い部屋

 それにしても、箝口令(かんこうれい)が敷かれているのか、ホステスは誰も事件のことを話そうとしない。そこで、先の自営業者に、こんな質問をしてもらった。

「この店、いま話題の事件が起きたところなんでしょう?」

 するとホステスはさっと表情が硬くなり、

「はあ、そうなんですか?」

「私、その日いなかったんで……」

 そう口ごもる。

 こうなったら、強引に話題に引き込むべく、

「いま、注目の瓶ビールが飲みたい!」

 と注文。すると、露骨に嫌な顔をされて、グラスに入った生ビールが出てきてしまったという。ガードの固さは予想以上だが、自営業者によると、VIPルームの様子はこうなっている。

「部屋は細長い形になっており、テーブルを囲むようにUの字にソファーが並んでいる。8人ほどが座れますが、お相撲さんだったら6人ぐらいで一杯でしょうね」

 こんなところで大男が大男をボコボコにしたのだから、その日は修羅場だったに違いない。店にとっては、招かれざる「VIP」だったのである。

週刊新潮 2017年11月30日号掲載

特集「思惑入り乱れる角界のアウトレイジ! 暴行『日馬富士』謀略『貴乃花』7つの謎」より

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