「紅白」歌手決定の舞台裏 ウッチャン起用の“安室態勢”、JUMP初選出の深謀
このまま昨年の二の舞となるか、あるいは一発逆転か。NHK紅白歌合戦の出演者が発表されたが、蓋を開ければ、目玉となる大物の存在はなく、名の知らぬ者の姿が。決定までの舞台裏を覗くと、サプライズに向けた大盤振る舞いや、様々な思惑が入り乱れ……。
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マンネリ感からの脱却を図るため、紅白歌合戦出場者の世代交代を進めているNHK。昨年は2年ぶりに視聴率を40%台に乗せたが、先日、発表された今年の顔ぶれ46組を見る限り、目玉となる名は見当たらない。朝ドラ「ひよっこ」の主題歌を担当し、今年のNHKの顔であるはずの桑田佳祐(61)はおろか、来秋の引退で、紅白は今年が最後の機会となるはずの安室奈美恵(40)も、出場者リストに名前がなかったのである。
「NHKは、引き続き、ギリギリまで交渉をすると言っていますが、両者とも難しいのではないでしょうか」
とは、さるスポーツ紙の記者。桑田については、自身のライブがあるためだと言い、次のように続ける。
「安室は、1995年から9年連続で出場していましたが、肩のタトゥーが騒ぎになり、次第に紅白から遠ざかっていきました。とはいえ、昨年はNHKのリオ五輪テーマソング『Hero』が彼女の曲だったわけですから、状況的には出場しても不思議ではない。にもかかわらず、フルコーラスで歌えないことを理由に断られている。よっぽど、紅白が嫌いなのでしょう」
だが、NHKにすれば、安室には何が何でも出場願いたい。彼女へのお膳立てと思われる「安室奈美恵 告白」と題したドキュメント番組を制作、11月23日に放送した。
「年明け以降も、引退までの間に彼女の特別番組を数回、放送するとまで言って、説得に当たっていると聞きます」(芸能関係者)
ギリギリまで交渉するというのは本音のようだ。さらに、今年の総合司会が、お笑い芸人・ウッチャンナンチャンの内村光良(53)となったことからも“安室態勢”は見て取れるという。
スポーツ紙デスクの話。
「昨年は、解散するSMAPの出演交渉が、今回と同じように土壇場まで続けられました。出演が決定した時のために、あらかじめ出演組数を減らし番組進行に20分間の枠を残していたのです。ただ、決裂したとき、急遽、空き時間を埋めることは出来ない。そこで、タモリとマツコ・デラックスによる“かけあい”を取り入れて凌ぐことにしたのです」
内村を起用したのは、最後の最後まで安室との交渉を続け、決裂した場合のことを考慮してだというのだ。
「実は今年も、番組進行に20分の空白が作られているのです。内村がNHKのコント番組『LIFE!』に主演していることもありますが、一番の起用理由は、この時間を埋めるため。彼ならアドリブも出来ますから、曲間のMCを1分間ずつ増やすなんて、容易いことでしょう」(同)
目玉の確保のため、“あの手この手”というわけだ。
もっとも、そんな綱渡りのような駆け引きだけではない。「相手次第では、深謀も働く」と思われる人選も行われていた。その相手とは、全盛期にはSMAP、嵐といったグループを最大で1度に7組出場させていたジャニーズ事務所である。
昨年、ジャニーズ関係は、6組が出場したが、今年は5組に減少。V6とKinKi Kidsが抜けた代わりに、デビュー10周年のHey!Say!JUMPが初出場する。芸能記者は、
「JUMPのメンバーのうち、山田涼介と知念侑李は、過去にNYCという別ユニットで紅白に出た経験があります。その知念が、今回の出場会見で、“以前に出場させていただいた時は、山田となんで俺たち出られるんだろうな”と話をしたと、うっかり口にしてしまったんです」
少なくともNYCでの出場の時は選ばれた本人たちさえ、理由が分からないところで出場が決定していたことを、暗に認めてしまったというわけである。では、今回はどのような裏事情で選ばれたのか。
「JUMPは、社長であるジャニーさんの姪で副社長のジュリーさんが育てたグループです。そろそろ嵐の次に続くグループにしたいという考えが、NHK側に伝わり出場に繋がったのでしょう。またSexy Zoneは、ジャニーさんお気に入りと言われ、今年で5年連続の出場となります」(同)
その一方で、
「ジュリーさんと対立して事務所を辞めた、SMAPの元マネージャーが育てたKis-My-Ft2は、活動開始が3組の中で一番早く、しかも、Sexy Zoneより人気も高い。しかし、これまで一度も、紅白に出場したことがありません」(同)
NHKの選考基準では、事務所やレコード会社の“枠”はなく、歌手の活動実績、世論の支持、企画との合致だとされているが、
「諸々のパワーバランスを忖度しているのは、この件からも明らかでしょう」(同)
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