30代「東芝」社員の転職日記 異業種メーカーは“最終落ち”、次がダメだったら…の不安
第2弾「東芝」30代社員のトホホな「転職活動日記」(上)
東証一部から陥落、再建を急ぐ、名門「東芝」。が、上場廃止も危ぶまれる中、社員はココロ、ここにあらず……で、以下は、将来に不安を覚え、転職活動に挑んだ社員の赤裸々日記・第2弾である。いよいよ緊張の「最終面接」に挑んだ30代社員氏。その結果やいかに?
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〈2017年7月3日・月曜日 7月1日付けで、本体から3社が分社化した。上司からは“許認可、つまり事業継続のための措置”との説明。これで本体にいる社員2万4000人のうち、2万人が転籍することになる。自分がどこへ行くのか。まだ、辞令は出ていない。学歴などのキャリアを考えると、自分が本体に残れる可能性は低い〉
――東芝は4月、「東芝メモリ」以外に4つの社内カンパニーを設立することを決定。ビル設備や鉄道など社会インフラ事業を担う「東芝インフラシステムズ」、メモリー以外の半導体と記憶装置事業の「東芝デバイス&ストレージ」、人工知能(AI)や情報システム事業の「東芝デジタルソリューションズ」、火力や水力、原子力事業の「東芝エネルギーシステムズ」が発足した。これは“財務に問題あり”と判断されると、公共事業の入札などの認可事業に参加できなくなるため、本体と切り離して別法人にすることで事業を継続させる狙いがあるという。
日記の筆者は、東芝の30代中堅社員。有名国立大学法学部を卒業後に入社し、十数年間の支社勤務を経て、本社企画部門に“栄転”した。年収800万円近かったが、不正会計発覚後は100万円ほどダウン。独身とはいえ、将来に不安を覚えて、今年1月から本格的に転職活動を始めていた。
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