「日馬富士」暴行で見えた「貴乃花」理事長選の金星
角界は蜂の巣をつついたような大騒ぎである。14日、スポーツニッポンが1面で伊勢ヶ濱部屋所属の横綱・日馬富士(33)の暴行疑惑を報じたのだ。
概要を説明すると、先月26日、鳥取で行われた巡業後、貴乃花部屋所属の貴ノ岩(27)らモンゴル出身の力士らと日馬富士が宴会をしていたところ、酔っぱらった貴ノ岩がくだを巻き、横綱が激怒。ビール瓶で貴ノ岩の頭部を殴打したのだ。結果、頭蓋底骨折や髄液漏などの疑いで全治2週間の診断が下り、貴ノ岩は12日から始まった九州場所を初日から休場するという事態に陥った。
相撲担当記者が解説する。
「報道を重く見た相撲協会は八角理事長らが集まり、対応を協議。被害届も提出されており、刑事事件に発展することになりそうです。2010年、当時の横綱だった朝青龍が暴力事件を起こした際は、結果的に不起訴だったにも拘らず、引退に追い込まれました。日馬富士も同じ道をたどるのでは、と見られています」
相撲界を揺るがす大スキャンダルに発展しかねないが、その一方で、
「どうにもおかしな話です」
と、疑問を呈するのは相撲に詳しいジャーナリスト。
「先月末の事件であるのに、発覚したのが2週間以上経ってから。診断書についても初日から休場しているのに、翌日の13日に相撲協会に提出されており、明らかに不自然なのです」
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