「座間9遺体」容疑者が身を転じた風俗スカウト 搾取でトラブルも

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疲れた。消えたい。

 白石容疑者にとって、彼女はある意味「商品」とはいえ、その後1年足らずで、大量殺人を犯す人物とはとても思えない態度なのである。

 しかし――。

 それと同時期、白石容疑者はこんなトラブルを抱えていた。

 風俗ライターのキッコー万太郎氏が言う。

「去年の10月、知り合いの女の子から相談があったんです。彼女は白石容疑者に紹介されてソープランドに勤めたのですが、40日以上働いても、給料が1円も払われない。おかしいので店に問い合わせると、店は“え? 担当(=白石容疑者)が、自分に振り込んでください、と言うからそうしましたけど”と言ったそうです」

 が、もちろん件のソープ嬢は、そんな約束をした覚えはなかった。

「で、後日、歌舞伎町で3人で会って話を付けたんです。白石容疑者は言い訳していましたが、こっちが強い態度に出るとシュンとなって、“払います”。その日の夕方には金が戻りました」

 その額、200万円以上。白石容疑者は、給料を詐取する目的で彼女をソープに出した。言わば“売った”ワケだ。先の風俗嬢に対してとはずいぶん対応に差があるが、どちらが彼の“本質”であるかは自ずと明らかだろう。

 前出・23歳風俗嬢が言う。

「タカちゃんって落ち込む時は本当に落ち込むタイプでした。担当している女の子が不安定になって、リストカット痕を画像で送りつけてきたことがあった。それを見て、“俺、スカウト向いてないのかな。田舎帰ろうかなあ”“人生疲れた。消えたい”とぼやいていました」

 今年2月、白石容疑者が職業安定法違反で逮捕され、有罪判決を受けたのは報じられている通り。その後、彼は言葉通り“田舎”に戻り、自らではなく、他者の人生を消した。

 絞首台への「カウントダウン」は、その前に静かに始まっていたのかもしれない。

週刊新潮 2017年11月16日号掲載

特集「9人殺害に匹敵するもう一つの大罪! 眠れる快楽殺人者を起こした『白石隆浩』の揺り籠から絞首台まで」より

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