国会“質問時間”攻防のカゲで… こっそり「石破茂」崩し

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 今年最後の国会は“場外乱闘”の幕開けとなった。

 国会での質問時間を与野党で同じにすべしという声が自民党内から上がり、野党が猛反発しているのだ。

 自民党担当記者が言う。

「そもそも与党は、国会で審議する前に党内でかなり時間をかけて議論している。なので国会での質問は与党2・野党8の割合というのがルールだったのです」

 ところが、

「加計学園問題を扱うために開かれた7月の閉会中審査の際、自民は、野党からの追及時間を減らすため、平等案を提案。野党が飲まず、結局、野党7・与党3に落ち着いたのですが……」

 衆院選大勝の勢いで、自民の悪いクセが出たわけだ。

「この攻防には、別の側面もありますね」

 とは、自民党幹部議員。

「議論が活発化した発端は、自民の若手議員らが党に要望を出したことなんですが、その中心メンバーが、3回生の石崎徹氏なんです」

 彼が所属しているのは、石破茂氏率いる水月会。

「今回の選挙で彼の区は相当厳しかったにもかかわらず、重点選挙区に選ばれなかった。比例復活はしたものの、『石破派だから、党から冷遇されているのか』と疑念を抱いています」(同)

 そんな心の揺れを見抜いた執行部は彼に近づき、

「“若手から出た意見という体にしたいので、質問時間を増やすよう党に提案して”と依頼したのです」(同)

 引き受けた石崎氏、執行部に言われるがまま、2回も要望を提案。

「2度目は、石破氏がこの件で自民党に批判的なコメントを出した後。これで彼が派閥を統率できていないという印象が広がった」(同)

 政治ジャーナリストの話。

「来年の総裁選で安倍さんが狙うのは、無投票での3選ですが、やっかいなのは石破さんの存在。そこで執行部として、彼を除いて19人しかいない派閥を分断、推薦人を減らし、立候補できない状態まで持っていこうとしているのでは」

 総裁選に向けた鍔迫(つばぜ)り合いが、早くも始まっている。

週刊新潮 2017年11月16日号掲載

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