貴乃花親方の“黒幕説”流布で「長男」花田優一氏の「初自伝」が台無し

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プロモーションが困難に……?

 最悪のタイミングだと、関係者は頭を抱えたに違いない。貴乃花親方(45)の長男で靴職人の花田優一氏(22)が17日、初の著書『生粋』(主婦と生活社)を上梓した。タイトルは「きっすい」と読むのではなく、片仮名で「ナマイキ」とルビが記されている。

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 だが大相撲は、横綱・日馬富士(33)の暴行問題で超弩級の激震中。しかも父親の貴乃花親方に“黒幕”疑惑が取りざたされている。

「重傷じゃなかった日馬の暴行 貴親方 貴ノ岩休場の怪」(日刊スポーツ11月18日号)との1面記事からも分かる通り、現在、大きな関心を集めているのが「理事候補選などを睨み、ことさら貴乃花親方が騒動を大きくした」かどうかという問題だ。こうなると、プロモーションは極めてやりにくいだろう。

 もし父親を批判していれば、本書が話題になったのは間違いない。だが内容は真逆だ。息子は父親を尊敬している。文中から2か所を引用させて頂こう。

《もちろん、父がすごい人間だということは、誰よりも僕が知っている。

 この世で「憧れの男」は当時もいまもただひとり、父だけだ。

 僕にとって永遠のヒーローだ》

《父は、家の外でも仕事以外の場所でも、常にたゆまず自分の「成すべき事」を成していた。道端にゴミが落ちていれば黙って拾う。それを思い出して、僕もボストンの街を歩いてはゴミ拾いをした》

 尊敬の念に嘘偽りはなくとも、あまりにも間が悪い。例えば夕刊紙「日刊ゲンダイ」は著書の発売日と同じ17日、次のような見出しを1面に掲載した。「貴乃花 ますます怪しい」――記事を引用しよう。

《事実関係が明らかになるにつれ、貴乃花親方の行動も不可解さが増している。親方が貴ノ岩の被害届を提出したのは10月29日。県警から報告を受けた協会側が今月3日に電話で事情を聞いたところ、「よく分からない」と答え、報道で発覚する14日まで被害届の件を協会に報告しなかった。親方は巡業部長でもあり、巡業中のトラブルに関しては協会側に伝える義務がある(中略)。来年1月に2年に一度の協会の理事候補選が控える中、貴乃花親方はそろそろ重い口を開くべきではないか》

 一体全体《永遠のヒーロー》は今回の暴行事件において、《自分の「成すべき事」》を何と考えているのか、日本中が知りたいと願っている。

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