「15歳少女」もいた“座間事件”3人の女子高生の家庭事情

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虫の知らせ

 2人目は、さいたま市で、両親、弟と4人家族で暮らしていた17歳の高校2年生・久保夏海さん。

 娘が同級生だという主婦が明かす。

「普通に、中学、高校とその子は通っていました。でも、9月29日になって、久保さんのお母さんが仲の良い主婦仲間に相談を持ちかけています。その内容というのが、“娘が、学校に行きたくない、精神科に通いたいと言い出した。どうしよう”というものだったのです」

 それは、虫の知らせだったのかもしれない。翌30日の昼ごろ、久保さんは“近くのスーパーに買い物に行く”と言い残し、自宅を出たという。

「それ以降、行方知れずになってしまった。自宅のパソコンを調べると、彼女が精神科のことを調べている履歴も出てきたそうです。両親は、10月2日に捜索願を警察に提出。その日のうちに、警察からは“神奈川県で携帯の電波が確認されたが、いまはわからなくなった”という連絡がきたと聞きました。娘のツイッターには“ママが嫌い”と書き込まれていたようで、お母さんはいま、かなり落ち込んでいます」(同)

 父親に話しかけたが、

「全部、捜査1課に任せているから」

 と言うのみだった。

 そして、3人目は、福島市に住んでいた、同じく17歳の高校3年生・須田あかりさんである。

「漫画やアニメが好きなオタクっぽい子で、あまり目立つタイプではありません」

 と語るのは、高校の同級生である。

「今年の春から急に学校に来なくなって、本人はその理由を“つまらないから”と言っていました。でも、両親が別居するようになったから、それがショックだったのかもしれない。彼女はツイッターに、“自殺したい”というようなことを何度か書いていた。いまから思えば、友だちのフォロワーのほとんどをブロックした時期に、犯人と知り合ったのではないか。最後に見られる投稿は、“僕は生きていて幸せです”というものだったのですが……」

 年端も行かない少女たちの心の隙を突き、白石容疑者はすべてを奪ったのだ。

週刊新潮 2017年11月16日号掲載

特集「9人殺害に匹敵するもう一つの大罪! 眠れる快楽殺人者を起こした『白石隆浩』の揺り籠から絞首台まで」より

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