山口記者の週刊文春「韓国軍にベトナム人慰安婦」記事はやはり捏造だった

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公文書の記述と山口記事を比較すると

 より具体的に見てみよう。

 ②について公文書はまず、

〈売春施設の所有者は、韓国軍大佐の署名入りで「施設が韓国軍専用の福利センターである」との書類を提出した〉

 とするものの、続けて、

〈米軍の捜査の結果、施設は韓国軍専用ではないとわかった〉

〈施設はむしろベトナム人以外の一般大衆に開かれたものであると思われる〉

 と記述するのみだが、山口記事だと逆にこうなる。

・米軍司令部が捜査に基づいて「韓国軍の韓国兵のための慰安所」と断定

・(韓国軍大佐の署名入りの書類は)「韓国軍の慰安所である」と米軍司令部が指摘した根拠の一つ

 一方で、公文書にある、

〈米軍の捜査の結果、施設は韓国軍専用ではないとわかった〉

〈施設はむしろベトナム人以外の一般大衆に開かれたものであると思われる〉

 の部分は抜け落ちている。

 次いで③について。そもそも山口氏は公文書の内容を所属していたTBSで報じたかったものの、局側に「十分な裏付けがない」と退けられた。彼は“裏取り取材”のため、米軍元大佐と博士にインタビューし、公文書の証言者に仕立てあげていた。

 なぜ本誌がそう指摘できたかと言うと、TBS、すなわち山口記者ら取材班によるインタビューなどの取材データを確認し、加えて元大佐自身にも取材を試みた結果、捏造と歪曲が著しいものだとわかったからである。

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