五郎丸ブームでも… ラグビーW杯に“認知度51%”という大敵

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 一説には「オリンピック」「サッカーW杯」と並ぶ“世界三大スポーツ大会”の一つなのだそうだ。

「ラグビーW杯」が2019年、日本で開催されることをご存知か。

 大会組織委員会の調査では、知っているのは全国平均で51%。つまり知っていても誇れないし、知らないとしても恥じなくてよい。

 ただ、後者の方も“五郎丸”という名前に心当たりはあるだろう。2年前、尻を突き出し合掌する珍妙なポーズが巷で流行ったが、あれは英国の地で日本が善戦してにわかに起きたブーム。そう、あれこそ前回の「ラグビーW杯」だ。

「組織委は“全48試合を満員に”と息巻いていますが、絵空事もいいところです」

 と大手紙デスクが鼻白む。

「大会公式キャッチコピーは“一生に一度だ”。こんな認知度が低い大会でそんなことを言われてもねえ……。もっとましな売り文句はなかったのでしょうか」

 昨季の国内ラグビーリーグ、トップリーグの1試合平均の観客数は5059人。さすがに日本代表戦はそれよりは多い。4日、横浜・日産スタジアムで世界ランク3位のオーストラリアに同11位の日本が挑んだ試合があり、スコアは30-63と惨敗だが、観客は史上最多の4万3621人。もっとも、W杯決勝が行われるこの会場、満員にはまだ3万人足りない。海外からも客が来るとはいえ果たして7万人も集まるのだろうか。一番安い席でも2万5000円もするのだが。

「全国12会場で開催されますが、収益を優先したため、日本戦は全て都市部の大会場で行われることになりました。“復興の象徴”と喧伝していた岩手・釜石の新設スタジアムもフィジー戦などしょぼいカードを2試合行うのみ。総工費40億円と言いますが……」

 ピッチ外でも惨敗の予感。

週刊新潮 2017年11月16日号掲載

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