“二刀流”でメジャー挑戦「大谷翔平」に付く値札

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 2年後に貰える2億ドルなんて糞くらえ。カネにはならんが、俺は今やりたいことをやるだけだ――大谷翔平(23)が下した選択はそういうことになる。常人の理解を超えた判断はとかく“夢”の一語で片づけられがちだが、実は巷で見かけるあの商法とそっくりだ。

 昨年12月にメジャーの新労使協定が締結され、簡単に言うと25歳未満の外国から来る選手は誰もが3年間は年俸50万ドル程度で丁稚奉公しなければならなくなった。大谷はあと2年待てば、この制約から外れ、“8年2億ドル”とも言われる大金を手にできるが、彼はあえてその値札を蹴った。

「それにより、カネで買えない“自由”を得ました」

 と大手紙デスクが語る。

「仮に新協定がなかったとして、どこかの球団が2億ドルで彼と契約した場合、絶対に“二刀流”は許されない。守備や走塁で、あるいは死球をぶつけられて故障したら2億ドルがパーですから」

大谷は右投げ左打ち。利き腕を相手投手にさらす。国宝扱いの日本で大谷にぶつける投手はいなかったが、メジャーは容赦しない。

「逆にタダ同然で大谷を獲得できれば、たとえアクシデントがあったとしても球団は損しないので、大谷の好きなようにやらせる余地が生まれます。“メジャーでも二刀流”は現実的になりました」(同)

 それにしても、実際に彼は幾らを手にするのか。本人は無頓着のようだが、気になるところではある。

「新協定は、外国からのFA選手が一般のドラフト入団選手と同様の扱いを受けるという理念。ドラフト入団選手には、入団時に数千万ドル、なかには入団翌年に1億ドル超の長期契約を提示された例があります」

 とメジャーリーグ研究家の友成那智氏が語る。

「ですから、大谷に関しても、“3年以内に1億ドル以上の契約を結ぶ”という説が流布しています。丁稚奉公も悪いことばかりではなく、その間に活躍すればするほど後に高額な契約が待っている。“二刀流”が成功したら、想像を絶する値札が付くかもしれません」

“申し訳ありませんが、初めてのお客さまには大谷翔平をお売りできません”。まずは3年間、実感してください。無料お試しのお申し込みは、0120……

週刊新潮 2017年11月23日号掲載

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