落選組から「小池百合子」憎悪の弁 “希望の党のブラックボックス”明かす

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「小池百合子」「前原誠司」に身内からの罵詈雑言(2)

 小池百合子氏(65)への憎悪も生半可なものではない。まずは、彼女の側近ながら落選した若狭勝元代議士(60)の弁に耳を傾けてみる。

「希望の党に吹いていた風の向きが変わったのは、排除発言に加えて、小池さんの出馬への期待が高まりすぎたことにあると思います。私は最初から、彼女が出ることはないと考えていました。ですから、小池さん出馬の期待値を下げる狙いで、『政権交代は次の次くらいの選挙』と発言した。公示直前に結局出馬しないとなると、期待感が高まりすぎていて、非常にリスキーだと判断したためです。『小池―前原会談』直後に、前原さんが小池さんの出馬を煽る発言をしたことも問題だったと思います」

 つまり、前原誠司氏(55)を制御せずに出馬への期待感を膨らませてみせる「演出」をした小池氏の戦略ミスであったと示唆するのだ。無論、側近である若狭氏自身の責任を棚上げしている感は否めないが……。

落選組からは…

 責任を押し付け合う「どんぐりの背比べ議員」の真骨頂を垣間見たのに続き、若狭氏と同じ希望の党の落選組で、美人候補と言われた真白リョウ氏(41)は、

「私たち新人はコマのひとつだと思っていますから、結果はしょうがないです」

 と、恬淡としつつも、こう振り返る。

「本当に天下国家のことを考えているなら、安倍政権を倒すために、何よりもまず野党が一体となることを優先したはずです。しかし、小池さんも前原さんも、そして枝野さん(幸男・立憲民主党代表)もそれを壊した。本気で政権交代を考えていたとは思えませんね」

 彼女の選挙を手伝った妹が「助太刀」する。

「公示直前に希望の党からの出馬が決まり、空いていた選挙区は神奈川11区くらいしかなかった。相手は小泉進次郎さんです。姉は最初からこの選挙を諦(あきら)めていると感じました。はなから泡沫候補扱いされ、小池さんに一度も会わせてもらえなかった上に選挙サポートも一切なかった。憤りを覚えます」

「端から泡沫」を余儀なくされたのは、真白氏だけではない。神奈川15区の希望の党公認候補だった乃木涼介氏(53)。戦う相手が河野太郎外相では勝ち目はなかった。人気刑事ドラマ「相棒」の出演経験を持ち、俳優でもある乃木氏がこぼす。

「私はもともと、民進党の大阪7区公認候補として毎日駅頭に立っていました。ところが、希望の党と日本維新の会が選挙協力することとなり、大阪7区で立候補する場合、無所属とならざるを得なくなった。それでは勝ち目がないので出馬を諦めようと思っていたところ、希望の党から神奈川15区を打診され、悩んだ挙句、連合の支援もあるだろうと思って出馬を決断しました。ところが……」

 と、俳優ながら自らの本音を隠して演じようとする素振りを露(つゆ)も見せない乃木氏が続けてぶっちゃける。

「その数時間後に枝野さんが立憲民主党の設立を発表。もう1日結党が早ければ、そっちで……。未だに希望の党の方とお会いしたことはなく、党本部がどこにあるかも知りません。立憲民主党と分裂するなら、事実上、政権交代は不可能なわけで、だったら、維新との選挙協力も意味がなかったように思えて残念です」

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